参加エリア

三重県 南伊勢町

南伊勢町は、お伊勢さん(伊勢市)のとなりまち。 町の半分以上が伊勢志摩国立公園の中にあり、リアス海岸がおりなす雄大な風景。
人のあたたかさ、自然の美しさ、食のおいしさ。
海と山に囲まれた自然豊かなまちであり、漁村と農村が共存する独自の文化に、どこか懐かしさを覚えます。
人口は2017年5月31日現在で13,311人。 みかん栽培や遠洋漁業など第1次産業従事者が多く、水揚げ高は県内で1番を誇ります。
高齢化率は約49%と、三重県で最も高齢化が進んだまちです。
同時に、少子化、人口減少も著しく、また、南海トラフ型の地震や津波への関心も高いです。 地元を愛し、行動することが、今必要とされています。

関連リンク: 南伊勢町ホームページ 南伊勢町観光協会ホームページ

南伊勢高校SBPの取り組み
高校生にも何かできるのではないか ~可能性は無限大~

三重県立南伊勢高校南勢校舎に、全国で初めてのSBPが発足したのは、岸川政之さん(現 皇學館大学現代日本社会学部教授)の講演がきっかけでした。 岸川さんは、講演の中で、人口減少・少子高齢化への対策を次のように話されました。
●都会には都会の良さがあり、田舎には田舎の良さがある。他の地域をうらやましがる必要はない。
●田舎だから仕方がない・・・と嘆くのではなく、自分たちで考え、地域の価値、誇りを創り、残していく。
●働く場所がないからという理由でこの町から出て行くことがないように、若者が地域に残って暮らすという選択肢のある地域を創る。
●この町に住みたいと思える魅力を自分たちで創り出す。主役は若者や若者を応援する地域住民。

さらに、子どもは未来の大人であるということ、夢を持つことのすばらしさ、高校生には無限の可能性があることもお話しされました。
この考え方に感銘を受け、何ができるか分からないけれど、私たちができることをやってみよう、という思いが生まれ2013年4月に、南伊勢高校の生徒と先生、南伊勢町の役場職員がメンバーで活動を始めました。南伊勢高校SBPでは、商品開発にとらわれず、上記のような考え方のもと、様々な活動を行っています。

岸川政之さん まちの宝発見
あるもの探し ~まちの宝発見~

 南伊勢高校SBPのメンバー南伊勢町に住んでいながら実は南伊勢町のことを深く知らないということが分かり、まずは南伊勢ブランド開発委員会のメンバーの事業所を訪問し「地域の宝もの」を探すことからはじめました。
事業所を訪れると、事業主さんは南伊勢町に対する熱い思いを語りながら商品について丁寧に説明してくれました。「高校生が地元に興味を持って、話を聞きに来てくれることがうれしい」と言ってもらい、SBPの活動について好意的に受け止めてくれるとともに、私たちに対する期待もひしひしと感じました。

  
まちの宝発見 セレクトギフト お客様へのお手紙

セレクトギフト ~詰め合わせたのは、とっておきのこだわり~

あるもの探しで出会った、南伊勢町のすばらしいものを高校生の感性で発信していくことはできないかということで、高校生が選ぶ南伊勢町のおすすめ品「セレクトギフト」を企画し、プロジェクトがスタートしました。このギフトには、美味しい商品だけでなく、さまざまなこだわりが詰まっています。 南伊勢町の美味しいものを試食し、試食した人の感想や採点をもとに高校生が商品を選定します。選んだ商品について、生産者を訪問し、仕入れ交渉を行うとともに、その商品の魅力やおすすめの食べ方、商品開発での工夫や苦労などを聞きます。ギフトには、手書きの「商品の紹介文」と高校生の南伊勢町への思いを綴った「ふるさとからのラブレター」も同封します。この商品は、主にお歳暮用に限定数販売しています。 2014年の販売開始からこれまで4回にわたって、1,200個を完売しました。町外に住む方々に南伊勢町の商品を喜んでいただき、ふるさとを思い出す機会となっています。町内に住む人に、住んでいても知らなかったふるさとの味を知ってもらっています。セレクトギフトの取組は、全国に新たに生まれたSBPのモデルプロジェクトとなり、沖縄県西原町や青森県中泊町、鰺ヶ沢町、深浦町などでも創られていくようになりました。

たいみー焼き ~新しい南伊勢名物の創造~

SBPオリジナルの商品を作りたいと考えた生徒から、南伊勢町のゆるキャラ「たいみー」の形をしたたい焼き「たいみー焼き」をつくってみてはどうかというアイディアが出され、2013年度末からたいみー焼きプロジェクトがスタートしました。
SBPの活動資金だけでは実現不可能かとあきらめかけていたとき、岸川さんから嬉しい知らせが届きました。岸川さんが沖縄での講演でSBPの活動を話したところ、沖縄県立美里工業高校から、生徒の実習もかねて「たいみー焼き」の焼き型製作に協力したい、という声をいただきました。さらに、沖縄市グッジョブ連携協議会がその費用を負担してくれるというのです。岸川さんからいただいたその提案に、是非に、とお願いしました。あきらめかけた夢が再び輝きを取り戻した瞬間でした。
美里工業高校のみさなんにお礼を言いたいと思い、SBPの生徒は沖縄までの旅費をアルバイトで稼ぎ、夏休みに美里工業高校を訪問しました。その製作工程について説明を受けた後、意見交換を繰り返し、できあがりのイメージについて共有を図りました。
訪問から2ヶ月後、一度に2枚焼くことのできる金型が3つ到着しました。多気町で開かれた、高校生が開発した商品などを販売し交流し合う「第2回Sの交流フェア」で、美里工業高校の生徒と一緒に、たいみー焼きを焼き、無料でふるまいました。その後も、SBPの生徒は南伊勢町内の物産イベントに参加し、たいみー焼きを配ることで、たいみー焼きやSBPの認知度を向上させました。
これらの活動成果により、大型の金型製作に係る費用の一部について、町への予算要望が認められ、セレクトギフトの売上と合わせて、大型の金型を購入することとなりました。この金型のデザインには、美里工業高校のCADデータが使われています。
2015年、南伊勢町町制10周年記念事業で「次世代に残したい郷土料理」として、たいみー焼きが紹介され、大型の金型を披露するとともに、来場者に無料でふるまいました。
そして、「第3回Sの交流フェア」において、たいみー焼きの販売を開始しました。その後、町内・町外の様々なイベントでも販売し、たいみー焼きをより多くの方に食べていただきました。これまでに、2400枚以上のたいみー焼きを販売してきました。
2016年7月に愛知県立高浜高校にSBPが設立されました。高浜高校SBPは、たいみー焼きをヒントに、お客様が希望する形でたい焼き風に焼くことができる「焼き型台」の制作販売に取り組み始めました。このご当地のキャラクタ-焼きは、2017年2月に三重県多気町で開催されたSBPエリア交流会のワークショップにて、南伊勢高校SBPが「Sの絆焼き」という名称を付けさせていただきました。

タイミー焼き イベントで販売

ふるさと教育 ~未来をともにつくる仲間づくり~

南伊勢高校SBPの取組が、地元愛を醸成する取組として、少しずつ認知され始めるようになりました。2015年、地元の南勢小学校から地域で活躍するキャリアモデルとして、SBPの生徒に授業を行ってほしいという依頼がありました。
2016年度からは、小学生がふるさとについて学ぶ授業のカリキュラムの中に、南伊勢高校SBPによる授業が組み込まれるようになりました。小学1・2年生に、たいみー焼きを使って授業をしています。
SBPが発足してから5年の間に、南伊勢町では、小学校6校が3校に、中学校3校が2校に統廃合となりました。止まることない人口減少・少子化が、目の前の現実として、肌で感じています。
それでも、ふるさとを思う子どもたちは確かな成長をしています。小学生も未来の大人です。高校生とともに、未来を創造する仲間として、ともに成長しています。
南勢小学校 南勢小学校

ヒロメるプロジェクト ~新食感をお届け~

高浜高校SBPの活動及びSの絆焼きを高浜市内外の方々に知っていただくため、高浜高校生がワ-クショップ等でプレゼンテ-ションを行ったり、販売促進用に製作した高浜高校のSの絆焼き型を用いてイベント等の出店を行っています。
このことで地域のみなさまから多くの応援を受けることができ、愛知県内の高校から「Sの絆焼き型」の購入を検討いただいています。
2017年7月には、検討をいただいている高校のみなさまと高浜高校生と合同でイベント出店を予定しています。
南伊勢高校SBPのみなさまから繋いでいただいた「Sの絆焼き」は、愛知県内でも高校生同志の繋がりの大きな力になっています。
ヒロメの収穫 ポスター

関連リンク 
三重県立南伊勢高等学校南勢校舎ホームページ